母が他界し、来月で一年になる。なんて早いんだろう。
三十五を過ぎたあたりから、月日が過ぎるのがとにかく早くて驚いていたのだけれど、この一年の早さは特別だった。すべての物事が、記憶に残らないほどのスピードで流れていった。今思い返しても、どうやって過ごしていたのかわからない。このブログを読み返せばわかるのだろうけれど、そんな気分でもない。
滋賀から静岡に戻るだけで体力・気力は奪われ、母の入院する病院に行けば行ったで主治医の話にどんよりとし、膵臓癌の末期でせん妄が始まった母との会話は一切成り立たたなかった。ボロボロの実家の居間は薄暗くて寒くて、泊まることさえできない。ビジネスホテルの寒くて狭い部屋で飲んだビールのまずかったことよ。あの実家も、きっとすでに取り壊しが始まっているのだろう(叔母さん、迷惑かけます。すいません)。
兄からは一周忌についてなんの連絡もないので、とりあえず来月、私一人で静岡に行ってくる。迷惑をかけてしまった人達にはきちんと挨拶をしなければ。
それにしても、生まれ故郷は遠くなってしまったなあ……。