年明け早々体調を崩し入院、そして退院、再入院、手術、退院と、怒濤のような日々を送り、気づけばもう四月、息子たちは進級し、新年度が始まっている。
あまりの急展開に自分自身の理解が一切ついていくことが出来ていないのだけれど、私のデスク上にある薬箱の中にずらりと並んだ11種の薬を見れば、私が手術をしたことは、嫌でも理解できてくる。その11種の中のいくつかは、今後飲む必要がなくなるものだけれど、基本的に、私は死ぬまで薬を飲み続けることになるらしい。こればかりは仕方ない。
先日も、あまりの急な展開に、主治医と顔を見合わせて笑ってしまった。
「怒濤でしたよね」
「本当にあっという間でした」
と、クスクス笑い合うことができたのは、実はとてもラッキーなことだと思う。
一回目の入院については、新潮社のWebでも考える人で連載中の「村井さんちの生活」において、番外編「突然の入院騒ぎ」として書かせて頂いた。今回の入院・手術に関しても、同じくWebでも考える人の番外編で書かせて頂くことになっている。
手術編・第一回目の更新は19日(木)。つまり、明日。
最近、僧帽弁閉鎖不全症で手術を受けるかどうか悩まれている方からメールを頂く機会が増えた。私は医師ではないので、当然ながらアドバイスなどできない。でも、経験したことは書くことができる。開胸手術っていうのは、やはり想像以上に大変なことで、それも生涯で二回もやるなんてどれだけアンラッキーなんだよと自分でも思うし、それなりに苦労したのだけれど、今こうやって、元気で、このように文章を書くことができているということ。この事実は、しっかりと私の中にある。そこを書きたいと思っています。
上記以外の仕事では、亜紀書房ウェブマガジンあき地にて連載中の「犬(きみ)がいるから」も無事再始動することができた。今月から月に二回の更新に戻る。引き続き、私とハリーの訓練の日々を読んで頂ければとてもうれしい。
月刊誌その他にも寄稿をはじめている。そちらも追々お知らせします。また、翻訳の仕事も徐々にスタートさせている。
一回目の入院直前に訳していた『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女子刑務所での13ヵ月』も、25日に出版となる(Amazonではなか見!検索できますから是非読んでみて!!)。Netflixですでに世界的なヒットとなっている同ドラマの原作で、ドラマに比べ、書き手パイパー・カーマンの心情がより詳細に綴られている。
著者パイパーの文章は切れ味鋭くて私は大好きだ。一緒に訳して下さった安達眞弓さんも、きっと同じ意見をお持ちだろうと思う。ちなみにパイパーの夫であるラリー・スミスは、あの6 words momoirsの提唱者(発案者? スミスマガジンのファウンダーの一人)。ラリーって本当にいい人で、本当に優しくて素敵。それは本書を読んでいただければよくわかると思う。かわいいので、動画を貼っておこう。
宣伝ばかりで申し訳ないですが、私は元気に復活しています。まだ痛みが出たり、体力が無かったり、階段をのぼるのに苦労したりはするけれど、それでも術前に比べたら嘘みたいに元気です。
以上、報告でした。