noteに、全員悪人の補稿を書きました。パート7です。
https://note.com/rikomurai/n/nc14a983ae8da
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ちょっとしつこいんですけど、ミシェル・マクナマラについて書きます。私が訳した『黄金州の殺人鬼』の著者です。原書は『I’ll be gone in the dark』って本ですね。この I’ll be gone in the dark ってセリフはGolden state killerこと黄金州の殺人鬼(出版後に逮捕されています。ジョセフ・ジェイムス・ディアンジェロ。)が女性を脅すときに使う台詞なんですね。静かにしなけりゃこのナイフをおまえの首に埋め込む、そして俺は闇に消える……この台詞を実際に言われ、被害に遭った人たち、捜査に当たった警察官、そしてこの事件を追っていた作家ミシェル・マクナマラ当人、その関係者が出演したドキュメンタリーが公開されています。
https://video.unext.jp/title/SID0060425
これ、シーズンで7話なんですけど、もう何回も見ちゃいました。本のまんまなんだもの。刑事とかも出てくるし、胸熱過ぎてあと20回ぐらい観たいし、買いたいですね。ダウンロードできるようにして欲しい。Twitterでも書いたんですが、書籍の内容をそのまま朗読するシーンがあるんだけど、本と朗読が微妙なんだけど違うんですよ。私、めちゃ焦ったやんか、それ。私が訳抜けしちゃってんのかと思って、飛び起きたよ。ハリーがびっくりして吠えてた。急いで原書を引っ張り出したら、原書にはないんですよ、その記述が。だから、編集の段階で削っているんですね、たぶん。それをドキュメンタリーバージョンでは復活させていたということでしょう。というのも、それはミシェルのオーバードーズとか、鎮痛剤を飲んで瞑想する癖とか、そういったことを語った内容だったからなんでしょうね。それでひとつ気づいたことがある。ミシェルを熱狂的に支持し、文章まで寄せたゴーン・ガールのギリアン・フリンはちょっとしか出てきません。
それから、ミシェルっていうのは、少し沈んだトーンの語りをする人で、きっと性格的にも、かなり落ちついたというか、彼女の言葉そのままを借りれば気難しい人だったんでしょう。表情が険しいし、文章もそんな感じ。夫のパットン・オズワルトが彼女の様子を確かめながら、丁寧に対応していた様子が伝わってきました。パットンも悲しかっただろうな。娘のアリスがミシェルにそっくりで、それも大変堪えます。
とりとめもなく書きましたが、とにかく犯罪系ノンフィクションが好きな方は是非ご視聴下さい。本当にすごかった。
それから、『ハリー、大きな幸せ』(亜紀書房)が絶賛発売中。そして9日には『更年期障害だと思ってたら重病だった話』(中央公論新社)が出版されます。今年はたくさん本が出たね。そして今年は年末まで出版ラッシュになりそうだ。コロナ禍だけど俺はがんばる。
今年はよく働いた。なんだかもう、年末のまとめみたいになってきたな。コロナ、来年は終息してくれ。それじゃあみなさん、良いお年を!

「更年期障害だと思ってたら重病だった話」
読ませていただきました。
同じ1970年生まれです。
とても共感できる内容でした。
ベテラン患者のおばさんの話、特に共感しました。
私も25歳の時に入院手術を経験しました。
そのとき、ずうずうしいおばさんが隣にいて
本当に不愉快で個室に移りたいと思ったものです。
個室に移って正解でしたね。
そして大変な経験をされたからこそ、
今きっと幸せを実感できるのでしょうね。
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