雑記 2022/08/11 

20220811

今日は暑かったなあ!

夕方になって若干気温が下がったので(とはいえ、国土沿いの外気温を表示する電光掲示には36度とあった)、実家に食べ物を運ぶ。義父は一日中寝ていたと言い、夕方なのにパジャマ姿だった。これは本当に心配だ。明日も様子を見に行かなければならない。しかし、どうしてやることができるというのだ。もう90歳にもなる義父の幸せな生活を考えたら……いろいろとアイデアはあるが、思い切った改革になってしまう。

義母は完全な多動状態だ。自室のデスクに古紙を積み上げて、それを一枚一枚めくって、確認して、そして義父に聞きにいく。寝ていようがお構いなしだ。

この請求書は病院のものだけど、この日は誰と病院に行ったのか。聞かれる義父はもう、反応も出来ないほど消耗している。私が代わりに「それは目の病院ですね。駅前の」と答えると、

そりゃあ行くだろうね、病院に! こんなヨボヨボの老人が一人で行くんやろか! 

 ……これはさすがに厳しいだろう。

真面目な義父は、朝から晩まで浮気を疑われることが辛くてたまらないと言う。夫は、それはもうギャグにしたらええんとちゃうかと言っていた。吹き出しそうになるのを堪えるのに必死だ。義父は本気で悩んでいるし、実際、あんなに多動でアグレッシブになった人と暮らすのは、恐怖以外のなにものでもないだろう。

介護は生き霊との対峙。

雑記 20220809

20220809 TUESDAY

今日は朝からすごい量の仕事をこなしてしまった。
まずは京都新聞の現代のことばを書いて送った。それから朝日新聞出版社『一冊の本』の連載原稿を送った。それから9月に発売になる訳本のあとがきを送った(ちなみにもう、書籍の情報がアマゾンに出てた)。そして、集英社よみタイ連載の義母と実母の2回目の原稿を直して送った。どんだけ~!!!

そして今日は、本当にショックなことがあり、あまりにもショック過ぎて言葉を失い、何も書けない。私の場合、人生の99%がハッピーだが、残りの1%が暗黒過ぎる。

辛くて、本当に辛くて、九死に一生を得た人生だったけれど、その喜びが木っ端微塵になるほどだ。

私の人生は、ホップ・ステップ・ジャンプ&death

ハリー&フレンズの写真、めちゃかわいい。

雑記 20220808

20220808 Monday

今日は義母の受診日。朝9時に病院から連絡が入り、主治医が急な用事で休診となったということだった。薬もだけれど、今日は介護認定に必要な主治医意見書を頂きに行くという重要な任務があったため、それを先方に伝える。すると、現状を詳しく知るために問診票を記入していただきたいということだったので、夫とともに病院まで行ってきた(義父母は診察がなくなったため自宅待機)。今月の通院介助は夫の順番だったが、問診票の記入を任せてはならないという野生の勘に突き動かされるようにして、私が記入しなければならないという悲壮な決意とともに、私も行った。

病院に到着してロビーのあたりで問診票を記入していたら、アグレッシブな感じの男性患者が大声でケアマネさんを罵っていたので、これはまた大変だわ……と、付き添いのご家族に対して、そしてもちろんケアマネさんに対してもいたたまれない気持ちになる。ご本人も、そうなりたくてなったわけではあるまいし、やっかいな病気ですよ、認知症は。

問診票記入し、看護士さんに渡し、薬も処方していただいて、途中CoCo壱番屋に立ち寄り、カレーを買って、超特急で実家に戻る。朝、病院に行く前に保険証を受け取りに行ったときは電気もついていたけれど、昼前に戻ったときは電気もすべて消され、エアコンも消され、なんというか……こうなってしまうのか、という気持ち。

エアコンも電気も消されてしまった部屋で、長袖のパジャマを着て寝ている義父を、横に座った義母がうちわでゆっくりと扇いでいた。時空が歪み、熱気が籠もる空間。まるで義母が義父を育てているかのような姿だった。もしかしたら、義父を赤ちゃんだと思っていたのだろうか。どんなホラーよりも現実が怖い。何時間そうやっていたのかはわからないが、介護認定が無事終わり、介護度が変更されることを祈るしかない。とにかく時間がないと焦るばかりだ。進行スピードに子世代のパワーが追いついていない。

今日は今からゲラ読みと原稿。明日は締め切り3本だ。がんばるよ、ワイは。

雑記

20220807

ハリーに潰され7時起床。ハリーの大きな顔を見るたびに不思議な気分になる。こんなに大きい動物が家のなかにいていいのか。そのうえ、私の真横で寝ているとは、なんたる奇跡。とにかく、犬はいい。

今日は朝からゲラ読みしてた。
『母親になって後悔してる』を読んだときも思ったんだけど、漢字の多い、黒くなりがちなページを読む快感ってある。読むというよりも、見るに近い。するすると文字が入ってくる感覚がいい。本を読むという行為を繰り返すことによって、積み重なる何かがあって、読めば読むほど入るようになるのは不思議だ。慣れとはすごい。本を読んだ方がいいなんてことは言わないけれど、最高の暇つぶしにはなる。映像とはまた別の脳への刺激だ。文字が整列し、行進しながらどんどん頭に入ってくる。もちろん、書き手が上手だからなんだけど、そういう文章はやっぱりいい。

わが家のロレンツォとジャンマルコはそれぞれ出かけていた(息子と書くと叱られるので仮名としております)。
自分が高校生のときのことを考えてみるが、見事に何も思い出せない。こんなにも思い出せないほど遠き記憶、自分にとってはそこまで強烈な印象に残っていない親との日々だが、当の親はどう感じつつ、子である私を見ていたのだろう。今の私ほど疲弊&煩悶状態だったとしたら、本当に申し訳ないという感じだ。とにかく記憶にないんだから、子供なんて残酷なものだ(私自身の話念為)。

*****
最近はまっているもの、それはココイチのスパイスカレーチキン夏ベジ。酸っぱくて辛くておいしい。でもちょっとだけ思うんだけど、このネーミングつけたの誰だろう。覚えにくいわ、異様に。こういう、なぜかわからないけれど頭に入らないネーミングってある。頭に入らないネーミングオブ2022だけども、味は記憶に残る。

https://www.ichibanya.co.jp/menu/detail.html?id=1163

雑記

20220806
6時起床。今日から夫が長い夏休みに入った。入ったものの、起床直後からリビングで仕事しはじめ、これはチャンスとばかり私もすぐに仕事しはじめた。今日は翻訳気分ではあるが、ゲラ読みの一日なのであった。180センチ幅のダイニングテーブル(引き出しついてて最高。ちなみに製造元はクマグリー)を買ってよかったとしみじみ思うダブルワークな週末だ。

午後、実家に立ち寄ったらえらいことになっていた。どのようにえらいことになっていたのか書こうかと思ってこのブログの編集画面を開いたのだが、それは連載で書かなければいけないとふと気づいて、ああよかった、もうちょっとで書くとこだったと焦った。それでもちょっと書くと、午後2時に到着したら、家のドアというドア、窓ガラスという窓ガラスがすべてピシッと閉じられており(それはいいのだが)、中に人がいるのかどうかさえわからない。灼熱の玄関先でしばらくピンポン鳴らしたり、電話かけたりしていたら、ようやく玄関引き戸の格子(純和風建築なんですよ、夫実家は)の向こうに人影が……その人影は、玄関の向こう側にあるキッチンのドアの隙間からこっちを見ている。薄暗い家のなかで、確かに義母がこちらを見ていた。それで、おかあさーん、開けてくださいよ〜とでっかい声で言ったのだが、私の顔を認識していないのか、しばらく見つめられたままで何も起きない。大きい声で、こまっちゃったなあ〜、などなど言い、私であることを精一杯示し、そしてようやく開けてもらったのだが、玄関を一歩入ったらそこは……という感じで大変でした。途中まで書いて辞めるなよと言う話なんだけれども、この先は『考える人』の連載で書くことにします。とにかく怖かった&疲れた。介護とは生き霊との対峙。名言キタ━(・∀・)━!!!!

雑記

2022/08/05
さて、今日は少しこのブログについて書いてみようと思う。ブログについてというより、SNSとのこれからみたいな感じかな。長い話を短く書くと、SNSに頻繁に書き込むよりも、ある程度の長さで配信していくスタイルに戻ろうかなと思いはじめました。もちろん、SNSのアカウントはこれからも使いますけど、ちゃんとブログも、あるいは別の形式の何かであってもいいので、気合いの全然入っていない文を書いていきたいなと思いはじめたんですよね。気合いの部分が、とても大事。出版社のサイトで書かせてもらっている連載っていうのは、めちゃくちゃ気合いが入っているではないですか(一応)。それも私にとっては大事な文章ですけども、どうでもいい下らないことももっと書きたいんですよね。つか、あんまり時間ないんですけど、やっぱり無駄話はしたいんですよね。

そんな感じで、大して深刻でもない理由で、このブログ(or 他に何かやるかもしれないが)にもちゃんと書いてみようかな、なんて思います。noteのアカウントを作った理由は、noteを使っている出版社が割と多いので、リンクとかしやすいかなと思ったから。それから課金システムですよね。あれは結構面白かった。本が売れないと叫ばれはじめてすでに3千年ぐらい経過したかもしれないですが、これから先のことを考えると、なんとかして書き続ける術を考えていかなくてはなんて思っています。そもそもこのスタイルですべてが始まったんだから、原点に戻ればいいというだけのことだと思うんだ。

ということで、明日も更新するかもしれません。

それからニュース。

ベストエッセイ2022に選んでいただいた、ヤッフー!
うれしいね! 本日発売らしいので、是非。

note更新しています。

noteに、全員悪人の補稿を書きました。パート7です。
https://note.com/rikomurai/n/nc14a983ae8da

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ちょっとしつこいんですけど、ミシェル・マクナマラについて書きます。私が訳した『黄金州の殺人鬼』の著者です。原書は『I’ll be gone in the dark』って本ですね。この I’ll be gone in the dark ってセリフはGolden state killerこと黄金州の殺人鬼(出版後に逮捕されています。ジョセフ・ジェイムス・ディアンジェロ。)が女性を脅すときに使う台詞なんですね。静かにしなけりゃこのナイフをおまえの首に埋め込む、そして俺は闇に消える……この台詞を実際に言われ、被害に遭った人たち、捜査に当たった警察官、そしてこの事件を追っていた作家ミシェル・マクナマラ当人、その関係者が出演したドキュメンタリーが公開されています。

https://video.unext.jp/title/SID0060425

これ、シーズンで7話なんですけど、もう何回も見ちゃいました。本のまんまなんだもの。刑事とかも出てくるし、胸熱過ぎてあと20回ぐらい観たいし、買いたいですね。ダウンロードできるようにして欲しい。Twitterでも書いたんですが、書籍の内容をそのまま朗読するシーンがあるんだけど、本と朗読が微妙なんだけど違うんですよ。私、めちゃ焦ったやんか、それ。私が訳抜けしちゃってんのかと思って、飛び起きたよ。ハリーがびっくりして吠えてた。急いで原書を引っ張り出したら、原書にはないんですよ、その記述が。だから、編集の段階で削っているんですね、たぶん。それをドキュメンタリーバージョンでは復活させていたということでしょう。というのも、それはミシェルのオーバードーズとか、鎮痛剤を飲んで瞑想する癖とか、そういったことを語った内容だったからなんでしょうね。それでひとつ気づいたことがある。ミシェルを熱狂的に支持し、文章まで寄せたゴーン・ガールのギリアン・フリンはちょっとしか出てきません。

それから、ミシェルっていうのは、少し沈んだトーンの語りをする人で、きっと性格的にも、かなり落ちついたというか、彼女の言葉そのままを借りれば気難しい人だったんでしょう。表情が険しいし、文章もそんな感じ。夫のパットン・オズワルトが彼女の様子を確かめながら、丁寧に対応していた様子が伝わってきました。パットンも悲しかっただろうな。娘のアリスがミシェルにそっくりで、それも大変堪えます。

とりとめもなく書きましたが、とにかく犯罪系ノンフィクションが好きな方は是非ご視聴下さい。本当にすごかった。

それから、『ハリー、大きな幸せ』(亜紀書房)が絶賛発売中。そして9日には『更年期障害だと思ってたら重病だった話』(中央公論新社)が出版されます。今年はたくさん本が出たね。そして今年は年末まで出版ラッシュになりそうだ。コロナ禍だけど俺はがんばる。

今年はよく働いた。なんだかもう、年末のまとめみたいになってきたな。コロナ、来年は終息してくれ。それじゃあみなさん、良いお年を!

おれの自慢の犬を見てくれ

もうすぐ発売、イケワン第三弾!


8月25日、イケワンシリーズ第三弾『ハリー、大きな幸せ』が発売になります。亜紀書房Webショップ、その他書店Webサイト、実店舗などでご予約いただけます。是非是非是非。今回は写真が多い一冊になっております。ハリー、とうとう50キロ。ますますイケワン。

『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』発売

衝撃の一冊、『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』、本日発売になりました。私のあとがきが早川書房さんのnoteで公開されておりますので、是非お読み下さい。

あまりにも壮絶な生い立ちのタラ。本書はそんな彼女の回顧録です。全米では400万部を超える大ヒットとなっております。あまりの衝撃にページをめくる手が止まるときがあるかもしれませんが、それでも、是非読んでみてください。よろしくお願いいたします。

『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』