20171212 雑記(胃腸炎恐るるに足らず)

夜中から咳が出てなかなか眠れず、寝不足のまま起き、ハリーの散歩を済ませた。今日も、いくらなんでもあんまりじゃないかという風に体を持って行かれそうになった。しかしハリーはびくともしない。凍てつくような湖で泳いだ帰りに強風に晒されても、平気な顔をしている。私もハリーのように強靭な肉体を持ちたいと、ふと思う。

帰宅すると、いきなり眠い。ストーブの心地よい暖かさと和紅茶の旨さ。今日は砂糖とミルクをたっぷり入れた。普段は散歩の後に味噌汁とごはんと漬け物などで軽く朝食を済ませるのだが、今日はなぜか空腹を感じなかった。息子が胃腸炎になったので、たぶん、そういうことだろう。とりあえず、少し休んでから作業を開始する。11時頃だったろうか、ものすごいだるさと眠気で、ソファに倒れ込んだ。一時間ほど仮眠を取るが、最後の方はハリーに無理矢理添い寝されてあまりよく眠ることができなかった。ハリーは、自分の顔のモフモフを丹念にくっつけてくる。なにかの治療方法だろうか。じーっと見つめられる。顔をベロベロ舐められる。

めずらしく調子が上がらないなと思いつつも、それでも原稿を進めなくては各方面にご迷惑をおかけするので、必死にがんばった(このあたりから言い訳モードになってきます)。午後1時になって再び寒気と眠気。今度は寝床に潜り込む。ハリーも必死についてくる。心配しているのだろう、私の顔の前2センチぐらいの場所に、再び巨大な犬の顔。つぶらな瞳。かわいいからいいけど、これはさすがに犬好きでないとつらいよねと思いながら、背筋に感じる冷気のようなものと格闘しつつ、寝た。

そして、先ほど起きた。回復。途中少し休憩したので進みは悪いが、今日はこれからが勝負だ。ハリーは相変わらず、私の横にあるソファの上でこちらをちらちら監視しつつ、ゆったりと過ごしている。
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20171211 雑記(朝宮紅茶とチョコレート)

今日の作業
・Webでも考える人(新潮社)『村井さんちの生活』入稿。先日のびっくりしたことなどについて。
・Webマガジンあき地(亜紀書房)『犬(きみ)がいるから』入稿。この前のプチ事件について。
・翻訳原稿(タイトルA&タイトルB)
・リーディング


作業の合間に朝宮紅茶とチョコレートで短い休憩を取る。朝から飛ばして入稿したため、ランチ後に失速するも、なんとか午後三時まで作業は続けた。なにせ集中力が持続しない私なので、一日にどれだけ作業を続けることができるかが勝負なのだ。頑張ってはいるのだけれど、訳しても、訳しても終わりが見えない。毎回、どうやって乗り切っているのだろうと自分でも不思議になる。

午後になって、いただいていたメールにどれだけ返信したのか記憶が曖昧になって、メールボックスをチェックした。本当は今月も東京に行って打合せしたかったのだけれど、スケジュールがタイト過ぎて行けそうもない。子どもの休みに合わせる必要があるので、そもそもチャンスは少ないのだ。とはいえ、彼らが中学生になれば自由に出かけることはできるだろう。もう少しだ。

自分自身が14歳の時、学校の手洗い場で手を洗いながら、鏡に映った自分の顔を見て、あ、私、このまま大人になるな、このまま、今のままの私で大人になるなと確信した時があった。はっきり覚えている。たしかに、あの瞬間から本質は変わっていないと思う。知識や経験はある程度積み上げただろうけれど(I hope so)、中身は変わっていないはずだ。だから私の息子たちもきっと、14歳ぐらいになれば大人のたまごぐらいにはなるのではないか。


そういえば今朝、寝坊して起きてきた次男が、「ゆうべ夜中にばけものに手を握られてさあ、おれ、怖くて金縛りになっちゃったんだよ。ああ怖かった」と言っていた。それ、ママだよとは白状できなかった。
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20171210 雑記(今日書いたもの)

・Webでも考える人『村井さんちの生活』
・Webマガジンあき地の『犬(きみ)がいるから』
・今訳している本の翻訳原稿

週末だっていうのに……。がんばったやん……。

作業を進めながらも、今日は断捨離デーということで、納戸に詰め込んであったあれやこれやを引っ張りだし、中身を確認し、捨てた。奥の方に、子どもたちの肌着をまとめた袋があって、見つけた時は、さすがの私も「ひぃぃっ!」 となった。うわあ、二度と見たくもないわ! どんど焼にして欲しい。成仏してくれ、俺の怨念。

乳幼児の子育てに関して、私にはいい思い出がほとんどない。すべて忘れ去ってしまいたい。その原因は色々あって、一概に誰が悪いとか何が悪かったということはないのだけれど、まあ、とにかくなにかが狂っていたことは確かだ。双子ということが、あの辛い日々の原因だったのかなとも思う。

『子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法』を訳しているときは、結構つらかったと今更思う。同時に、全世界共通の悩みなんだと思えば、とても勇気づけられた。決して、乳幼児期の息子たちがかわいくなかったなんてことはないけれど、今が一番いい。

今は二人とも、田舎の子特有のおっとりした、自然が大好きな男の子に育ってくれた(勉強は全然しないが)。とても優しい男の子たちだ。いつも私の荷物を持ってくれる。初めて三人で東京に行って、いい思い出がたくさんできた。今のまま、そのまま大人になってくれればいい。勉強は、たぶん、その気になったらやるだろう(希望的観測)。
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20171209 雑記(昨日の分)

可能な限り毎日更新しようと大きな目標を立てたものの、日中、がんばって仕事をしていると夕方には文字も枯れ果て、書きたいことはあれどなんとなく筆が進まず、今朝に至る。

昨日は、朝にコスモポリタンの連載原稿99本目を入稿。残すところあと一本だ。この二年間、一週間に一回というペースで、短い文章とはいえ、書いてきた。久しぶりに、私ったらやれば出来る子なんだなと思った。月曜更新、火曜入稿(二週間分はストック、つまり前倒して入稿)という約束を守ることができず、月曜更新なのにもかかわらず、その前の週の金曜に入稿する(ストック0)という駄目な私を、いつも明るく励まして下さったコスモポリタン編集者市毛さんに感謝。

コスモポリタンの入稿が終わってから、先日入稿したレトリーバー誌の原稿を読み直す。亜紀書房Webマガジン「あき地」で連載している「犬(きみ)がいるから」の挿絵を担当して下さっているイラストレーターさんが、レトリーバー誌でも描いて下さった。もう、めちゃくちゃにかわいい。なんて上手なのだ。ハリーの特徴を見事に捉えたイラストは必見であります。是非、買って下さい。LINEのスタンプで販売していただきたいぐらいだわ。ちなみに私の文章はハリー好きがエスカレートして若干気持ち悪い感じでした(読み直してみたら)。それもまた、いいんじゃないでしょうか。ペット雑誌だしね!

ハリーはまた体が大きくなった。2シータ―のソファ全体を使っても、ちょっと窮屈そうだ。


コスモポリタンとレトリーバーの原稿チェックし、だいたい朝の9時半ぐらい。そこから翻訳原稿。そろそろ全体の1/3まで行ったところで、訳していて楽しくなってきた。特に会話文が最高!女同士の掛け合いがいい。ああ、そうそう、そうだよねと、一人寂しく盛り上がった。こういうタイプの文章、大好きだ。ウブな主人公の涙につられてしまう。昨日は調子が上がったので、結局夜中まで作業を続けた。

午後、ポストをチェックしたら、畠山理仁さんの『黙殺 報じられない”無頼系独立候補”たちの戦い』(集英社)が届いていた。本書で畠山さんは第15回開高健ノンフィクション賞WINNERとなった。畠山さんには先日、拙訳『人間をお休みしてヤギになってみた結果』(新潮社)を、出版社を通じて献本させていただいた。きっと気を遣って下さったのでしょう、一冊送って下さるとの連絡を頂いたので、ずうずうしくもサインをお願いした。とってもうれしかった。

ウランバートルまで行かずとも、サインは頂けるようです。なんていい人だ、畠山さん。


来週は、というか、今週末は結構忙しい。年末までに今担当している一冊はなんとしてでも仕上げたい。ピッチがあがってきているので、週末も翻訳は休まず、その他連載原稿を仕上げようと思う。

うーん、来年はどうやることやら。とにかく、書くことはやめずに進もう。

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20171207 雑記

#翻訳祭 が終わってからというもの、タイムラインは「書籍翻訳、やるべきか否か」という話題で持ちきりである。つまり、書籍翻訳に興味はあるけれど、果たしてそれで生活が成り立つのかとみなさん悩んでおられるのでしょう。

アバウトなことしか書いてくれないからイライラするなあと思われるかもしれないけれど、成り立つのかと問われれば、そりゃそうできている人もたくさんいるし、成り立たないのでは?と問われたら、う、うん、そうだね、みなさん苦労されているのではないかしら(私だって苦労してるし)……? としか答えられない。

いま、書籍翻訳界でトップにいらっしゃる先生方は、きっと書籍翻訳一本で立派に生計を立てておられるでしょう。そりゃ、超人のごとく猛烈な勢いで訳しているし、その素晴らしいお仕事に魅了される読者は日本中に多くいるのだから。私もそんな読者の一人です。憧れています。とてもじゃないけどかなわない。

しかし、どんな世界でもそうだけれど、今トップにいる人たちが、最初から売れっ子であったのか、十分な収入があったのか、最初から苦労をしていなかったのかと問われれば、当然、苦労されていた、悩んでいた時期もあったのではないでしょうか。石にかじりつくような努力を重ね、読み、書き、今のポジションにいらっしゃるのではないでしょうか。

私が先日の翻訳祭でお会いした書籍翻訳家のみなさんも、きっとそう。井口さんも児島さんも白須さんも安達さんも、たぶん、みーんな、そう。ものすごい時間を費やして、学び、苦しみ、訳しておられるのではと思います。

私がそんな翻訳家のみなさんに、書籍翻訳って大変だから、もう辞めますか?と聞いたら……
十中八九、みなさん声を揃えて、
まだ辞めませ―――ーん!
と、答えられるのではないでしょうか。ここが書籍翻訳の不思議なところ。

ただ、これと契約書の不備といった、書籍あるあるトラブルについては、別のお話。これは夢うんぬんで超えられる問題ではないし、曖昧にしてはいけない問題だと認識しています。私たちがしっかりと声を上げていかなければなりません。

つらつらと書きましたが、未熟な私が言えるのは、書籍翻訳は楽しいということ(そればっかりや)。私だって出来る限り続けたい。依頼されない日がいつか来るに違いないが、その時は「干されちゃったテヘヘ」と一人寂しくつぶやき、別の何かを見つけるよ。それまで、私は続けると思う。だってたのしいから。

夢とハンバーグは大きい方がいいぜ(ちなみに私の夢はフィッシュアンドチップスのお店を開くことだよ)。

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2017/12/06 雑記

本日朝から二本入稿。結構調子がいい。翻訳もかなり進んで、これで心配して下さっている編集者さんに顔向けできるというものだ。ハハハハ、気分がいいぞ!(すいませんすいません)


ここのところ数日、メチャクチャ面白い翻訳家で有名な安達 眞弓さんがブログを更新してくれているので読んでる。超おもしろい。東京で数ヶ月ぶりに再会した安達さん、やっぱり面白かったんだけど、安達さんのダンナさんまで面白いので本当にどうかしてる(褒めております)。パーティーで、フォッフォッフォッと笑いつつ、私に話しかけて下さった。

「どうもどうも、安達の夫です、フォッフォッフォッ……」

飲んでたワインを吹くかと思った。あの安達さんにして、あのダンナさんだ。とってもよく似合っておられる。2017年ベストカップル賞だ。そしてこの下のライン、↓ 安達さんのブログを真似してみた。


昨日、仕事の合間に何気なくツイッターを見ていたら、私のアカウントをフォローしてくれている方が翻訳祭の感想を綴ったご自身のブログについてツイートされてて、何気なくクリックして読んだ。「普通のおばさん」と強調された文字列にどっと疲れが。私の仕事やその内容は、私の年齢、あるいは容姿に関係ありますか?

名前を出して仕事すると、自分について書かれた文章を読む機会って結構あります。いつまで経っても、どんなにがんばって仕事をしても、いとも簡単に、インターネット上で世界に向けて、無記名の誰かに、同業者に、同性に、自由に書かれます。先方がハンドルで書いていて、こちらが本名だと、文句言ったってこちらに分が悪い。そんなの仕事に関係ねーじゃんと言えない。やられてもやられっぱなしです。

なんと厳しく、自由いっぱいのインターネッツ。合掌。
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20171204 雑記

突然気温が下がった。湖西の本格的な冬がはじまった模様。空は鉛色でぐっと低くなったし、湖を見れば白い波が立っている。風も冷たい。家の前の山に雪は積もっていないけれど、初冠雪はすでにあったので、そのうちドカッと降るだろう。頂上のスキー場は、今日もよく見えていた。

二階のリビング兼仕事場にストーブを点けたので、天板に鍋を置いて、なんだかんだと調理している。これこそ究極のエコ調理だと思いつつ、ゆっくりとしたペースで夕飯の準備をしているのだ。仕事は進んでいるけれど、それでもスケジュールは押している。油断ならないぜ……。

それにしても、朝から本当に静かだ。常になにかの音が、どこからか聞こえてくる東京とは大違いで、ここには音が一切ない。ストーブ前のソファに寝転がって、日がな一日のんびりしているハリーの規則的な寝息だけがBGMだ。当然、こちらも眠くなる。こんなことではいけないと、先ほど、コーヒーを淹れようと立ったらハリーも起きてきたので、oikosのヨーグルト(ギリシャタイプ)を少しあげた。oikosはクリーム状のヨーグルトで、ハリーの大好物だ。アザラシみたいな顔した犬が、ヒゲにたっぷりヨーグルトをつけて、おいしそうにそれを食べる。ほぼ無音の部屋で。なんだか不思議。

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今日は朝から翻訳家の児島修さんのツイートを見て、俺のなかの全米が泣いた。数年前から驚異的な出版点数で大活躍されていた児島さんは、私からすると、とにかくスゲー!という印象を抱く翻訳家のお一人だった。

同時に、あれだけの点数を訳すには男性の体力がないとダメなのか、夏に半裸でランニングするというタフネス児島さんぐらいのパワーがないとダメなのかと、考えたものだった。あまりツイートをされないストイックな仕事ぶりもすごいなあと思っていたのだけれど……。そんな児島さんも葛藤されていたのである。やっと休めたと思ったらぎっくり腰になって、辛い気持ちを抱えておられたのだ!

翻訳っていうのは孤独な作業だ。児島さんは、この数年間を踏まえて、「人生をすり減らした」と書いておられて、それは痛い程よくわかるけれど、児島さんが逃したと考える、その「人生の何か」は、きっと、たぶん、これからゆっくりと児島さんのところに戻ってくるのではと私は思う。抱えている何かを手放さなければ、次のものを手に入れることはできない。私も、児島パイセンのお姿を目標に、47冊を目指したいと思います。それにしても47冊。超人じゃね?

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20171203 雑記

師走やんか! と気づいてびっくりした。

年末で終了する連載が二つある。毎日小学生新聞のコラージュ川柳とコスモポリタンだ。コスモポリタンは100本目の区切りよいタイミングで。週一はなかなかどうしてきつかったけれど、100本書いたっていうのは自分でもがんばったなと思う。コラージュ川柳も100作は超えているはずだ。楽しかったです。本当にありがとうございました。

来年からは、月一連載が3本、月二連載が1本になって、少し精神的な余裕ができそう。もっと書いているすごい人はたくさんいるけど、私にはそんな力はないわけで、これぐらいでちょうどいいんじゃないかと思う。翻訳原稿も押してきている(すいませんすいません)。作業をきちんとやって、それでも余った時間はブログに費やすことにしよう。突然の決意表明をしてみた。

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今年最後の大仕事だと考えていた東京出張も終わり、やっとのことで通常営業だ。多くの人と会い、話をすることは楽しいけれども、一方で疲労感も強い。誰にでもある精神的なアップダウンは、私の場合、悩みがトリガーとなるより、疲労感であることが多い。しかしこの疲労感も、寝れば治るんだからお金がかからなくていいな。ちなみに先月は本に散財しすぎた。カードの請求額を見てぎょっとした。今月も一心不乱にネットショッピングに励もうと思った。
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翻訳祭、その他

 

昨日の午後、無事滋賀県に戻りました。朝、ホテルから荷物を送ろうとクロークに行き、荷物を預け、送り状を記入して渡すと、若い女性スタッフが困り顔で、「すいません、大津市って何県でしょうか…?」と聞いてきて、滋賀県の遠さを感じた。滋賀県です、ほら、琵琶湖があるところ……と言うと、「あ! そうでした!」とにこっと笑った。朝からちょっとほっこりした。

ホテルを出ると、市ヶ谷の街は通勤する人の波であふれかえるようだった。ザッザッザ……と、音を立てて歩いていくスーツ姿の人たちの波に逆らうように、駅に向かって私たちも歩いた。ああ、この音、なんだか懐かしい。使い古された表現だろうけれど、これこそ都会の鼓動といった感じ。私も十数年前にこのような雑踏の中を、職場に向かっていた。毎日、同じ時間に同じ道を、同じ音を聞きながら歩いたものだったと思い出した。ふと息子たちを見ると、前の晩に買ったポテチを食べながらスキップしていた。大都会のど真ん中にいても、田舎の子は本格的にマイペースだ。

道路の向こう側の歩道には、濃紺のロングコートに黒革のパンプス、低い位置で結んだポニーテイル、ふわりとカールした前髪の女性が、同じく濃紺のコートに白いハイソックス、黒のローファー姿の幼子の手を引く姿が見えた。きっと近くに小学校があるのだろうなあと思いつつ、思わず、再び我が子を見ると、どこからか聞こえてくる音楽に合わせてメチャクチャに踊っていた。通り過ぎる人たちが笑っていた。いろいろな人生がある。というか、あり過ぎる。本当にこれでいいのだろうか。

今回、日本翻訳連盟 (JTF)主催の翻訳祭に参加させていただいたわけなんですが、とにかく最初から最後まで実行委員のみなさんにはお世話になりっぱなしでした。心から感謝。私が講演なんてしちゃっていいのだろうかと首をひねりつつ、でも、これから書籍を翻訳しようと考えているみなさんと、もっとも近い場所にいるのが私だろう(書籍翻訳のキャリアという意味において。つまり私だって駆け出しに過ぎないから)と自分に言い聞かせ、恥ずかしながら登壇しちゃいました。

講演でも言いましたが(そしてツイッター上に書いて下さった方もいましたが)、私自身は相当の楽天家で、ありとあらゆるものごとを自分の都合のいいように考え、辛いことから逃げるタイプの人間です。まるで、ヤギ男のトーマス・トウェイツそのものだ。集中力も15分ぐらいしか続かないし、仕事は苦しいばかりだし、家事も育児も完璧からは程遠い。料理もめんどくさい、子どもの宿題なんて見たくもない。やらねばならないことはたくさんあるとわかってはいても、ついついマンガを読んだり、そのまま昼寝をしてしまうタイプ。そんな私でも、去年はありがたいことに数冊の出版に携わることができたし、連載原稿は一本も落とさなかった(すべて編集者さんのおかげとしか言いようがない)。つまり、たぶん、好きだという気持ちを持ち続ければ、なんとかなるんじゃないかなぁ? ということです。先に何が起きるのか心配するのは、それが起きるであろう5分前で十分だと私は思う。目標に向かって、力を入れすぎずにがんばってください。

それから今回の東京滞在では、翻訳祭以外にもいろいろなことをしました。新潮社のみなさん(白川さん、菊池さん、金さん、松村さん)、ありがとうございました。Webでも考える人の松村編集長には、もったいないお言葉を頂きました。褒められると伸びる子の私は、すっかり天にも昇る気持ちでした。ありがとうございました。生活史研究家で作家、『料理は女の義務ですか』著者の阿古真理さん、お会いできてとてもうれしかったです。スープ作家の有賀薫さん、楽しいお話ありがとうございました。書評家の東えりかさん、やっとのことで息子たちを紹介することができました。亜紀書房の内藤さん、最近よくお会いしますね。ありがとうございます。CCCメディアハウスの田中さん、今回も何から何までお世話になりました。JTFの実行委員のみなさん、懇親会でお会いした翻訳家のみなさん、声をかけてくださった翻訳に携わる多くのみなさま、本当にありがとうございました。またお目にかかる日をたのしみに、今日もマイペースでがんばります(いや、ちゃんとがんばります)。
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